かすまきの世迷言

がんばってかきます。飽きたらやめます。人間だもの。

お引越ししたのだ!(ご飯の写真あるよ)

前回の投稿からおよそ1年、私が当ブログ未更新の怠慢を働いている間に何があったかと問われれば、特筆すべき出来事はなにもなく、やむにやまれぬ事情があった訳でも無い。しかしそのことが更新が滞っていた所以にほかならないわけだから、これは戦略的怠慢と言うべきだ。そう私は主張したい。読者諸君も私の上澄みをすくったような唾棄すべき世迷言を読んで貴重な時間を溝に捨てたくはないだろう。

ただ、こうも私的日記帳代わりの当ブログに更新がないとなれば、自分の人生の淡白さをありありと開示しているようで見るに堪えない。御託を並べるのを諦め、私はここ数ヶ月あまりの無意義な日々を反芻して何か無いかと絞り出した。今回は私の引越しについて書こうと思う。読者諸君には世迷言を並べ立てる当ブログの面目躍如にお付き合いいただきたい。

f:id:daizu_hima:20221011024235j:image

 

ここ半年で私を取り巻く環境、有り体に言えば住む土地が変わった。4月初旬、私は数年にわたり居を構えていた愛しの豚骨と辛子明太子のメッカとおさらばし、半ば自棄になりながらスーツケースを引きずって東京へと鞍替えするに至った。

大都会のコンクリートジャングルに身を投じた当初、私名義での住居はなく、歌舞いた某街近辺で約4ヶ月にわたり、およそ居候ともホームレスともいえない健康で文化的な最低限度の生活を下回る生活を繰り広げていた。昼も夜もなく働き日々の憂いを喉を伝うアルコールで洗い流す日々、ド○キとネオンに群がるかぶいた人々、様々な些事が窮屈になった私は自らの住居を持つことを決意するに至るわけだが、この間のこれ以上の詳細は本稿の趣旨を逸脱するため差し控えたい。

f:id:daizu_hima:20221011023940j:image

 

8月某日、本格的に家探しを始めた私は3日間にわたって検討に妥協に内見、そして不動産屋を巡る折々にカロリー吸収を重ね、23区内の住居を手に入れるに至った。愛しの祖国、我らが辛子明太子県と比較すれば家賃相場はおよそ1.5~2倍といった塩梅であった。

f:id:daizu_hima:20221010235240j:image
f:id:daizu_hima:20221010235246j:image
f:id:daizu_hima:20221010235243j:image
f:id:daizu_hima:20221010235235j:image

 

家賃も安く初期費用も抑えたオートロック付の5畳半。最寄り駅からは新宿、渋谷、池袋といった日本のみならず世界屈指の乗車数を誇る駅のある街まで十数分でたどり着く。

しかし街に出てなにをすると言うのだ。恋人いない歴=年齢という限りなく汚名に近いキャリアを日々更新し続けている私が独りで活動的な街に出向けば、終いにはそのハイカロリーさに辟易し苦虫を噛み潰したような顔でヤケ酒に走る顛末が目に見えている。したがって私の引きこもりポリシーは変わらない。つまるところ自宅の五畳半こそが私の全てであり、実際入居以降今に至るまで、用事以外の時間のほとんどをこの静謐な空間で過ごしている。

f:id:daizu_hima:20221011002614j:image

(写真は近所のカモ)

 

引越しのため、愛しの辛子明太子県に舞い戻った私はコロナ禍を意識した喉のアルコールガンギマリ消毒の限りを尽くし、食べ納めになるかもしれない味を血潮に刻み込んだ。半ば酩酊状態のまま引越し準備が終わり、この土地との別れを済ませた。

これまでありがとう──────

f:id:daizu_hima:20221011010224j:image
f:id:daizu_hima:20221011010243j:image
f:id:daizu_hima:20221011010240j:image
f:id:daizu_hima:20221011010215j:image
f:id:daizu_hima:20221011010227j:image
f:id:daizu_hima:20221011010233j:image
f:id:daizu_hima:20221011010230j:image
f:id:daizu_hima:20221011010218j:image
f:id:daizu_hima:20221011010237j:image
f:id:daizu_hima:20221011011936j:image

 

五畳半というお世辞にも広いとは言えない空間を支配するにあたってまず私が着手したのは収納空間の確保である。間取りの変化に伴って組み換えできるようなキューブボックスと洋服タンスを買い揃えた後、私は風の噂で耳にしたデスクと本棚付の"人をダメにするベッド"なるベッドフレームを入手し、ベッド上下の収納を確保した。組み立てには時間がかかったが、魔が差して「お姫様になりたい♡願望」が暴走した折に衝動買いしたイケアの天蓋も無用の長物にならず、ベッド前方のデスクと本棚で大抵の些事には事欠かないから、順調にベッドから抜け出せないという堕落の一途を突き進んでいる。

プラズマクラスター機能の着いた空気清浄機は常時電源が入っており、料理をすればセンサーが検知し色を変えて目まぐるしく反応する。我が家のペットさながらの振る舞いであるから、寂しい夜にはよく話しかけている。そして窓の外に鎮座ましましている観葉植物へ寛容さを求め、日々のあれこれをぶつけているのは言うまでもない。

f:id:daizu_hima:20221011004857j:image

これまで引越しの類は4回ほど繰り返しているわけだが、なんだか居住空間がどんどん狭まっているような気がする。こういったことを悶々と考えていると、まるで何者かによって私という存在が世界から排斥されようとしているのではないかと思えてくる。こんなことを私は認めない! 断固として認めるわけにはいかない!

楽しい!楽しい!!タノシイッ!!!───

身を粉にして現実逃避に躍起になることこそ運命の神への仕返しに思えて私は武者震いをした────────